骨造成

ソケットプリザベーション
(抜歯窩温存再生療法)

歯を抜くと、歯の周りの骨は
高さも幅も半分に減ります

歯を抜いた後の穴を抜歯窩といいます。抜歯窩の変化ですが、6~12カ月間で、頬舌的に5~7mm(約50%)、垂直的に2~4.5mmの吸収が起こります。つまり、幅は歯があったときの半分くらいになりますし、高さも随分変わります。そうすると、インプラントを埋入したときに、インプラント体の一部が露出し、きちんと骨と結合することが難しくなります。

インプラントの周りに十分骨があると接触面積が多くなり、十分に骨と結合することが可能なのでインプラントの脱落が起きにくくなります。しかし、抜歯後や重度の歯周病が原因で、インプラントの周囲に十分な骨が得られない場合、歯を支える力が弱く、力がかかったときに揺さぶられ、少しずつインプラントの周りの骨が吸収し、脱落してしまう可能性が大きくなります。また、インプラントのネジ部分が見えてくるので、清掃性も悪くなりますし、見た目も悪くなります。

ソケットプリザベーションとは

複数歯抜歯、または欠損の場合は、より広範囲での垂直的骨吸収を起こします。ソケットプリザベーションは抜歯した際の、骨の吸収を防ぎ歯があったときの骨を温存するために行う骨造成手術です。
抜歯した後にその部分を補うために入れる、欠損補綴物(インプラントや入れ歯など)を良好に維持する目的で行います。

  1. 破折〜歯窩の状態

    破折しています
    歯窩から頬側の骨がありません
  2. 縫合〜骨の生成

    エムドゲインと骨を混ぜ抜歯窩に填入し
    膜を置き縫合しました
    3か月後、骨ができています
  3. 穴の掘削〜インプラントの埋入

    インプラントを埋入するために
    骨に穴を開けました
    インプラントを埋入しました
  4. 上部構造をセット

    インプラントに上部構造をセットしました

GBR(骨誘導再生法)とは

ソケットプリザベーションでも記載しましたが、歯を失うとその部位の骨はどんどん吸収し、歯があったときの半分以下になります。そうすると、インプラントを埋入するほどの骨がないため、インプラントを入れることができません。インプラントを埋入するときに、骨を作ることにより埋入を可能にする手術をGBRといいます。

ソケットリフトとは

ソケットリフトとは、上顎洞挙動術ともいわれ、抜歯や根尖性歯周炎・歯周病などにより失われた骨を再生し、インプラント埋入を可能にします。口腔内のインプラント埋入位置のドリリングし一層残した骨と共に上顎洞底粘膜を挙上し、間に空隙を作ります。その空隙に自家骨や骨補填材を填入し骨造成を行います。そうすることで、インプラントの高さ分の骨量を確保することができます。